以前、カブトムシ餃子を作った時に、糞抜きをしたカブトムシは詰め物系料理に向いていると思いました。皮がとても頑丈な上、サイズが大きいので昆虫にしては比較的ボリュームのある食べ応え抜群な料理になります。
この手の発想は、北海道函館の名物、いかめしに似てますね。
…ハッそうか、ならカブトムシにもお米を詰めて煮込んだら、イカと同様に美味しくなるのでは…。いかめしならぬ、かぶとめし。
久々のカブトムシ料理。
かぶとめしを作ろう
まずは幼虫を茹でて、糞抜きします。
体内にかなり糞が溜まっていますネ・・・
食感がじゃりじゃりとするから、取り除いてみます。
もち米を炊いて、カブトムシの体内に詰めます。
糞抜きしてしぼんだカブトムシ幼虫が、もち米で再び膨らみました。
最後に爪楊枝で、切れ込みを入れた部分を閉じます。
これでお米がお尻から漏れ出すことはなさそうです。
みりん、白だし、醤油、しょうがなどを入れて、1時間ほど煮込んで、一晩寝かせてみます。
できあがり。まずは2等分にカットしてみます。
断面はこんな感じ。さらに5等分にカット。
皮が頑丈なので、煮崩れることもなく完成しました。
いただきます。
レモンを絞って、皮を一口食べた。最初はレモンの爽やかな酸味が駆け抜けますが、次第にあの不味いカブトの味が駆け抜けるのであった。
…やっぱり皮から溢れる腐葉土臭さ…マズい。
レモンを絞って煮込んだぐらいでは消え失せたりしない強烈な土の味でした。
しかし何度か味わったひどいカブトムシの味に、なんだか懐かしさがこみ上げてくるようにもなりました。
もち米にもほどよくカブトの土の味と出汁が染みており、土の味とダシの旨みがブレンドされた混沌とした味。
カブト餃子の時は餡の肉の旨味が前に出るので、『ウマい!』という印象でしたが、
かぶとめしの場合は、土臭さが前に出るので、『マズい!』になったのかな。
ごちそうさまでした。