朝、海岸を散歩していたら、巨大なフナムシを発見。
テトラポットや岩場に近づくと、ゾロゾロワラワラワラァ〜ッ!と即座に四方八方に飛び散らかるようにすばしっこいフナムシさんであるが、ゆっくり近づいてバッと手を繰り出すと、意外と簡単に捕まえられたのだった。
このフナムシという生き物は、甲殻綱・等脚目・フナムシ科に分類される動物の総称で、名前にムシとあるけれども、正確には昆虫ではなく、エビカニに近い仲間。英語圏ではwharf roach(波止場のゴキブリ)とか、呼ばれているらしい。たしかにあの速さは、ゴキブリに負けず劣らずのスピード。
さぁ食べてみよう。
今回は沸騰したお湯で湯通ししたフナムシをシャリに乗せ、寿司のネタにした。醤油をつけていざ実食。いただきます。
外殻にはそれほど硬さはない。フニャッとしている。
1口前歯で噛むと、「ジャリ…」という砂を噛んだような不快な食感である。
味わってみると、若干の磯の香りが漂うが、それ以上に強い苦味、渋み、エグみ、ありとあらゆるクセモノが味覚に一気に大挙してくる感じだ。まァこれを一言で言い現すと、不味い。ということになるのかしら…
とにかくとても食用には向かない。(以前小さなフナムシを食したことがあったけど、それはまだ雑味が少なく食べられることはできた。てことは、大きいと不味くなるの?)
はてさて不味い原因はなんだろう。雑食性ゆえだろうか?フナムシは藻から生物の死骸まで食べる海のスカベンジャー的役割を果たしているらしいから、その食性が大きく影響しているのかも知れない。いずれにしろ、食用には到底向かないと思い知らされたのであった。
マズさを知ることも、きっと重要な氣がするんだ。たぶん。
ということで、ごちそうさまでした。
【フナムシ】
総合点…100点中5点
似ている食材…腐ったカニミソのような味