『私は怖い まだらの毒グモ』古賀新一

■     著者: 古賀新一

■     発行:1986年

■     発売:ひばり書房

■     虫:クモ

クモ人間になっちゃうのに

何故か漂うゆとりムード

古賀版クモ奇譚では、熱帯植物の研究者であるヒロインのパパが、うっかり植物と一緒に怖~いクモを持ち込んでしまうのが、事件の発端だ(『紅グモ』比)。「よく分からないけど、珍しいものを研究するお仕事の人が、外国から持って帰ってきちゃったんだヨ!」というのが、ホラー界の常套句でございます。

毒グモ・古賀バージョンは非常に毒性(?)が強く、なんとひと噛みされただけでクモ人間になってしまうというびっくり展開。

しかし本当のびっくりはそんな蜘蛛に遭遇するヒロインたちだ

人間サイズのクモに襲われたのに、「夢でも見たのね」「いいかげんになさい」とたしなめられればあっさり引き下がり、おとなしくお茶を入れに行くヒロイン。さらにヒロイン友人はそんな蜘蛛屋敷に遊びに来て、半蜘蛛化した医者と遭遇したり巨大蜘蛛に襲われても、友人一家に「知らないわ」「もう遅いからお休みなさい」と勧められればそのまんま宿泊→当然蜘蛛の餌食に。

なんだかどいつもこいつも緊張感に欠けるんだよなー! もしかしたらこの迫力ある表紙に、1冊分の緊張感を吸い取られてしまったのかもしれません・・・。まあ、これくらいが「怖くてトイレにいかれない~」という子どもを出さないさじ加減なのかも?

それでもラスト、蜘蛛につかまった弟をほったらしなのはひどいと思います。こののんびり一家はクモも退治してよかったネ! と盛り上がったまま、絶対に弟を助けに行くのを忘れっぱなしになると思うのは私だけでしょうか。

ギャグに見えなくもない、巨大毒ぐも

蜘蛛ケーキ! 虫食いにはごちそうに見えます

この記事を書いた人
ムシモアゼルギリコ

フリーライター歴19年(※虫関連の記事以外、基本は別名義)。
2008年頃から昆虫料理研究会(内山昭一主催)に参加し、“虫食いライター”としての活動を始める。
TV、ラジオ、雑誌、トークライブ等で昆虫食の魅力を広めているほか、映画やバラエティ番組などに登場する“虫食いシーン”の、調理サポート等も行う。

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