【昆虫食】カブトムシ幼虫をおいしく食べたい。カブトムヤムクン篇

カブトムシは、驚くほどマズい。

余計なお世話よ、食虫風情。

独特の腐った土のような苦さとエグみを兼ね備えたひどい味に加えて、
シャリシャリとした土を細かくしたような消化物(フン)の食感は、味わい半ばにして吐き気を催すほどに絶望的な不快感と言ってもいいくらいにマズい。最悪を絵に描いて額に入れたみてェだぜ・・・・

このマズさは、幼虫の食べている腐葉土が主な原因とされる。

けれども、サイズ的には食べ応え抜群。

海外のカブト幼虫は、テニスボールくらいある種類も。

もしカブトムシの味が美味しければ、引く手あまたのサイコーの食用昆虫に大化けするかも知れない。そういう夢があっていい。
うぅむ、何とかしてカブトムシを、おいしく食べてみたい。

かつて描いた筆者の夢。こうさ、みんなで美味い巨大カブトムシを囲みながらワイワイ食べたい。

 

これは、無謀な願いかも知れないが、自分なりに色々やってみる。

 

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カブトムシの臭いを封じ込めよう大作戦。

はてさて、カブトの土臭さを封じ込めるためにはどうしたらいいんだろうね。
かつて食べたときは、糞抜きをしたのだけど、全然臭さが取れなかった。もはや肉そのものに土の臭いが染み付いてしまっているようだ。

しかも、体内の大部分にフンが詰まっている。

茶色く透けている部分が、すべてフンなのです。

フン抜きをすると体がしぼんでハりが無くなるから見た目もだいぶ悪くなる。できればフンを抜きせずとも美味しく食べたい。

 

フン抜きして、しぼんだ幼虫。ロードローラーで潰されたみたいにペラッペラになってしまふ。

「毒を以て毒を制す」じゃないけれど、生半可な調味料ではカブトの土臭さ封じはできなさそうな気がする。今回ばかりは、中途半端な小細工が通用しない。
そう考えたときに、スパイス類が相性が良いのでは?と思いがよぎる。
「どんなクセモノも、スパイスで煮込めば美味しくなる」といった考え方に、例外はないんじゃなかろうか。

スパイス料理といっても、色々あるから何を作ろうかな。
カブトムシ幼虫が、なんとなくエビに見えたのと、パクチーの香りを発する、マルカメムシがとれたという理由で、今回はエスニック料理「トムヤムクン」を作ってみよう。

強引なネーミングをするなら、「カブトムヤムクン」

これは、普通のトムヤムクン。

 

カブトムヤムクンを作ろう!

カブトムヤムクン
〜材料〜
カブトムシ幼虫  2匹

マルカメムシ 100匹くらい
しめじ 1パック
パクチー 1パック
トムヤム粉末 1袋
お好みでコオロギ

 

カメムシ、食材と比べるとこんなにちっこい。

沸騰したお湯にしめじ、トムヤム粉を入れる。 そのあとにカメムシを入れましょう。味に深みを出すなら、コオロギなどで出汁をとるのが◎。

冬に冷凍したカブトムシを使うときがきた!

土臭さを掻き消すべく、しばらく煮込み続けよう。

本物のパクチーも添えて、色合いがよくなったところで完成。

フン抜きをしないと、ハリがあって生命力を感じる。

どうなるカブト幼虫の味。いただきます。
まずはマルカメムシをすするのだが、
うん、これは予想通りのパクチー風味でいかにもトムヤムクンって感じだ。
噛むと弾けるパクチー風味。
ここまでは想定内。普通のエスニック昆虫料理。

次にカブトムシ肉を数口噛むと…あれ、肉にまで染み付いた恒例の土臭さが、さほど気にならない。
トムヤムクンの辛味と酸っぱさが、カブト臭を包み隠してくれるのだ。
表面の肉の部分は、おいしく食べることができた。
にわかには信じがたい気持ちが混じりつつ、じっくりと内臓部分へと咀嚼を進める。

「あのカブトムシ臭が圧されている?そんなハズないんだけどな。」

と思った矢先に、じわりじわりと時間差でカブトムシの土臭さが滲み出てくる。あの独特のほろ苦さ、噛みしめるほどに広がる大地の味。
嗚呼…これはやっぱりカブトムシの味。
けれど、いつも食べているあの凄惨たる味ではない。あのマズいカブトムシをスパイス効果で、かろうじて全て食べきることができたのだ。

結果、トムヤムクンの風味を持ってしても、完全にカブトムシ臭を封じ込めるのはできなかった。臭さが100あったとしたら、50~60くらいに和らいだ程度であろう。

今回はあえてフン抜きをしなかったから、ハードルも高かったのだろう。
難易度の高い食材ゆえに、さらに長時間香辛料に漬け込んだり、徹底して臭さを根こそぎ取ることが要になってくるのかな。今回もごちそうさまでした。

スープの底にいけばいくほど、カメムシ率多め。

 

この記事を書いた人
小池 リョウ

昆虫食愛好家。グラフィックデザイナー・イラストレーターなど創作屋。
祖父母の影響で幼少時から自宅では蜂の巣から生きた幼虫を抜いて、炒めて食べるなどして家庭環境から自然と昆虫食に親しむ。
日々新たな昆虫の味の探求、創作昆虫料理、昆虫採集活動、イベント開催、デザイン、イラストでの表現など様々な分野を通じて昆虫食の世界を開拓中。

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