漫画虫カルチャーレビュー

『集まれ! ゴキブリたち』

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■著者:中森清子
■発行:1979年
■発売:若木書房
■虫:ゴキブリ(一応)

少女マンガにあるまじきショッキングなタイトル
さてその中身はですね・・・

『集まれ! ゴキブリたち』

どうです、少女マンガなのにこのショッキングなタイトル。

昭和の乙女たちの「集まらないで!」という叫びが聞こえてきそうなタイトル。

なんじゃこりゃ!! ということで、つい購入してしまった一冊です。

先に謝ってしまいますが、昆虫食はおろか(当たり前)、虫はなんと一匹も出てきません。

物語の舞台は床下にはゴキブリがび~っしりなんて光景が広がっていても不思議がなさそうな超オンボロ下宿。
そんな昭和の風物詩的建物の中心は、みんなのおっかさん的大家&健康美溢れるひとり娘。はい、大変よくある設定です。

ちなみに本作品は少女マンガなので、犬を飼ってる未亡人とか通年下着姿のセクシー美女とかは出てきません。

そしてある日、なれなれしい真澄様(Byガラスの仮面)といった味わいのイケメンが入居してきたもんで、ヒロインに恋心を寄せていた学生はさー大変…と物語が展開。

……さて、ゴキブリはどこ? ねえどこ?

いやー、こんな作品初めて読みました。衝撃的です。

「それ(新顔のイケメン)にくらべて こっちのゴキブリどもは…ねえ」

そーなんです。

誰ひとりとして家賃を払えない下宿人たちを、大家が脳内でたった1回“ゴキブリ”と呼ぶだけ!

それでこのタイトル! ぶったまげたわ!

ゴキブリだって、いいじゃないっ…!
あなたが、ゴキブリでも…好き…!

ほっぺにゴキブリついてるヨ!

昭和の少女マンガに、こんな甘いセリフの数々を期待したわたくしがバカでした。

しかし「ゴキブリ」の4文字がタイトルに入っているというだけで、脊髄反射的に手がのびてしまうのは自分だけではないハズ。

もちろん『ゴキブリ刑事』も持ってます。

昆虫食と全く関係なくて本当にスミマセン。

この記事を書いた人
ムシモアゼルギリコ

フリーライター歴20年(※虫関連の記事以外、基本は別名義)。
2008年頃から昆虫料理研究会(内山昭一主催)に参加し、“虫食いライター”としての活動を始める。
TV、ラジオ、雑誌、トークライブ等で昆虫食の魅力を広めているほか、映画やバラエティ番組などに登場する“虫食いシーン”の、調理サポート等も行う。

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