■開催:2009年6月27日
■場所:代々木上原・ギャラリーhaco
蚕のさまざまな可能性にトライしようという試みで開かれた、「シルクカフェ」は、京都西陣に14代続く織元「塩野屋」が 主催するイベントだ。スタイリッシュな空間のキャラリーには涼やかな夏着物や絹を使った雑貨が展示され、カンブツカフェ特製の桑の葉メニューも注文できる。
その中で、昆虫料理研究会のメンバーが、蚕料理を持参。
虫料理を食べに来たというよりは、着物を楽しみに来たというお客も多く、日ごろの虫料理界とは違って厳しい意見も飛び交った。
昆虫料理研究会では「カイコさなぎ入り アイスクリーム」「カイコさなぎと桑の実入り パンナコッタ」「ハチの子とバナナ入り 生八つ橋」「サクサンバター焼き」「カイコさなぎ入り 生キャラメル」をお披露目。
事前に塩野屋さんより、自慢の蚕(冷凍)をいただいていたのだが、今まで食べてきた蚕にはないいい香りと上品な味わいに驚いた。さすが京都産のブランド(?)蚕はひと味違う!
蚕蛹入りパンナコッタ。甘味があると食べやすくなると思うのだが、食べなれない人からは「蚕の皮が口の中に残るのが嫌」という声も。
腕をふるう、東京農工大学の蜷木先生。蚕蛾を佃煮に仕立てている。
ふんわりした口当たりのとても上品な蚕蛾佃煮。
素人の私には全く分からない仕分け法で、美味しい状態の蛾だけを手早くえり分けていたのが衝撃だった。
蚕が生み出すシルク製品と、織物や遺伝子研究等の「蚕プロフェッショナル」に囲まれながら蚕をほおばるという、美しくも実にディープな催しでした。