【昆虫料理研究会 第17回 例会報告】
■開催:2004年7月24日
■場所:平和島
■食材:セミ、サクサン、カブトムシ幼虫、バッタ、アリ幼虫、カイコ幼虫、タガメ成虫、ザリガニ
■参加者:10名
24日(土)、「平和島」駅改札5時集合。後から来た方も含め総勢10名。みんな胸ときめかせ蝉幼虫出現ポイントへ移動。6時ごろから採集を始める。薄暗 くなり始めた7時すぎからぞくぞく現れ、予想をはるかに上回る収穫がありました。幼虫を見るのもさわるのも初めてという方もおられました。これから食べる と思うと、狩猟本能をくすぐられる貴重な体験だったと思います。9月に出産予定という方も参加されました。おなかの赤ちゃんの良い胎教になったかな。そう 信じています。
採集が一段落したところで、こわいこわい「シュールストレミング」体験でした。スウェーデンが原産、ニシンの塩漬けを缶の中で発酵させたという食品で、世 界一臭いことで有名なのです。持参されたOさんがレインコートにビニール手袋の完全武装で缶切りに挑みます。缶は膨張して爆発寸前の様子です。しばらく格 闘していると、ブシューという音とともに、臭いと一言で形容できない悪臭(濃度100パーセントのアンモニア臭?)があたりに漂う。クサーと全員一瞬遠ざ かるも、さすが虫食仲間、爆発の危険が去ると近づき、泡を指ですくってなめる強者も現れました。ただ缶詰がかなり長期間開けなかったため、ニシンの実体が ほとんどなくなってしまっていたのが残念といえば残念、幸いといえば幸いでした。「ベンジョノニオイー」とかいいながらもみんな興味津々の様子で汁をなめ ていました。Oさん、貴重なものをありがとうございました。
いよいよ近くの調理室で虫寿司に挑戦しました。蝉は素揚げと天ぷらにしました。ほかにサクサン、カブトムシ幼虫は空揚げ、バッタは天ぷら、アリ幼虫は炒 り、カイコ幼虫、タガメ成虫、ザリガニはゆでてみました。蝉、サクサン、バッタ、アリ幼虫、ザリガニを寿司ネタにつかい、カイコ幼虫は酢の物に、タガメは ワサビ代わりのスパイスとして、カブトムシ幼虫はそのままといったところでした。握った寿司にどんどんネタを乗せて皿に並べてゆくのですが、ついに時間切 れでおにぎりに変え、ようやく試食本番となりました。ちょっと予定を詰め込みすぎて、なんだかとてもあわただしかったけれど、一通りお寿司を堪能できて ほっとしています。
当日忙しくて撮影できなかったので、後日新たに握って掲載しました。当日の経験を生かしてさらに一工夫した逸品です。「セミダブル」「セミイクラ」「セミタマ」「セミアボカド」が当会おすすめの4品です。
<虫を食べる人々>