珍しいセミ ミカドミンミンの味

9月にもなるともう、命を燃やし尽くし果てたであろうセミの亡骸がそこらじゅうに仰向けになって転がっている。これぞセミ・ファイナル。
いよいよもって秋の到来なのだが、同時にセミもいなくなってしまう。また1年、旬のセミはおあずけというワケ。季節の移ろいと共にセミロスによる虚無感がいたたまれない。だからせめて、楽しかったセミとの思い出をここに語りたい。
ミカドミンミンという、全身緑色の美しいセミに出会ったときの話だ。

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ミカドミンミンとは何だい?


なんだいこりゃァ。捕まえた当初、昆虫図鑑で調べてもどのセミにも似つかずにポカーンとなってしまったが、色々調べてるうちに、このセミは「ミカドミンミン」という、ミンミンゼミの本来の黒色紋が消失して体が緑色になったミンミンゼミの変種ということがわかった。全国的に見ても極めて稀なセミらしいけれども、山梨県の甲府盆地一帯は夏の気温が高いせいか、この「ミカド型」の発生率が異様に高いのだという。私が捕まえたのも、この甲府盆地である。

特定のポケモンが地方によって環境に適応した姿に変化する「リージョンフォーム」ってのがあったけれども、要はアレに近いのかも知れない。

左から、本来のミンミンゼミ、ミンミンゼミ中間型、ミカドミンミン。全タイプ捕まえてみた。

ミカドミンミンはどんな味なんだい?

さァて、あと気になるのは味についてである。
姿も違えば、普通のミンミンゼミと味も違うのだろうかと思ったりしたけれども、味に関しては普通のミンミンゼミとなんら変わりはない。ごくふつうのミンミンゼミの味である。(ミンミンゼミはやや淡白でナッツ風味の香りが他のセミより芳しく感じられた。)

文…小池 亮

昆虫採集
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