【 東京むしくいフェスティバル Vol.1 】
■開催 2010年11月6日
■場所 東京中野・桃園会館
■出演/内山昭一(昆虫料理研究家)・永井尋己(虫映像作家)・ムシモアゼルギリコ(虫食いライター)
■ゲスト/川上洋一(日本昆虫協会理事)・カベルナリア吉田(紀行エッセイスト)・ほそいあや(デイリーポータルZ人気ライター)・ムシメセン(虫アートディレクター&カメラマン)・星野映里(食虫植物愛好家)・星船庭(バンド)・ハッチー小川(蜂駆除のプロ)
虫食い人がお送りする、虫エンターテインメント
東京むしくいフェスティバル、略して虫フェス。
昆虫料理研究家・内山昭一とその仲間たちがお送りする
「さまざまなアプローチで虫を楽しむ人たち」によるトークショーだ。
初のトークショーを催すにあたって、「何か面白いコメントがつきますように!」と意気込んでオープニング映像をYOUTUBEやニコ動にアップしたのだが、残念ながら、見事な静寂に包まれることに・・・。数件はついたけど。
ああ、やっぱり世間は虫食に関心がないのか・・・としょんぼりしていたら、数日前に予約がドドドと増え、来場者はなんと120名超えに。
やっぱりジワジワとブームが来ているか? 昆虫食! ということで、以下、レポートです。
初の虫フェスは入場料¥1500に、「虫のお通し」をつけた。
用意したのは、蚕蛾の佃煮を混ぜ込んだおにぎりと、蚕の糞を煮出した「糞茶」の2品だ。
蚕蛾は独特な香りがするので、非常に好き嫌いが分かれる味だろう。
会場でも、口に入れたとたん「うわ・・・無理!」という人もいれば、「いい香り! 全然食べられる!」「森の味がする」(どんな味だ?)と反応は様々。糞茶はプーアール茶にとても似た味で、コレは誰でも抵抗なく飲める味。
おまけの「虫フェスステッカー」は、おバカなアメコミテイスト。
物販も、もちろん虫づくしだ。
東京代々木上原・カンブツカフェにお願いした虫菓子は飛ぶように売れ、見事完売!
(左)アリの子プリン※豆乳プリンのカラメルソースに、蟻の卵を投入!
(中央)蚕せんべい※生地に蚕が練りこんである
(右)ミールワームパウンドケーキ
※サクサクに揚げたミールワームをパウンドケーキの具材に。
こちらは蟲Bar。
1日限定の蟲Bar店長は、以前ブルースBarのカウンターに立っていた青年で、裏メニューで自作の虫おつまみを出していたという素晴らしい人材。ここに立ってもらわずにどうする! と、半ば無理やりかり出したのだが、さすがの手さばきだった。
蜂を漬け込んだウォッカ&焼酎、サワードリンクも好評。
蜂ドリンクも虫菓子同様にあっという間に売り切れてしまい、するとお客さんから、ノーマルなワインにまで「蜂入れてー!」とリクエストが上がる。さすが、虫好きが集まるイベントである。そんなこんなで物販が盛り上がるなか、のんびりムードで(単に緊張感にかけているだけとも言う)開演。
★オープニング
日本でただひとりの昆虫料理研究家・内山昭一が、アシスタント2名(わたくしムシモアゼルギリコと虫映像作家・永井)を引き連れてトークを開始。な んか、この役立たずな2名、いらないのでは!? と思わない方はいなかったでしょうが、枯れ木も山の何とやら、生ぬるい目で見守ってやってください。
★ゲストその1 川上洋一さん(日本昆虫協会理事)
ゲストのトップバッターを務めるのは、急きょ出演していただけることになった川上洋一さん。
川上洋一さんは日本昆虫協会の理事を務め、1970年代より自然解説書の制作・著述に携わっていて、自然科学イラストレーターでもある。アウトドアや自然が好きな人ならば、川上さんの繊細なイラストを、知らずに目にしたことがある人も多いだろう。
川上さんの著作に『絶滅危惧の昆虫辞典・新版』(東京堂出版)があるのだが、
それを「食べてはいけない虫図鑑ですね!」とまとめる内山さん、さすがとしか言いようがない。そうです。食べないでください。
チェンマイ土産のクサゼミや竹虫も登場。会場のみなさん、食べたいですよね? という壇上からの問いかけに・・・
はーい! と次々手が上がる。そして、わあ! と躊躇なく、壇上に集まるお客さん。
みなさん非常にノリノリで、やっているほうもとても楽しい。
(その2に続く)